ショパンコンクール2025 最終審査結果発表。入賞者のプロフィールと全ステージの演奏リンクまとめ。

2週間にわたって行われてきたショパンコンクール。10月21日に最終審査結果が発表されました。

発表は予定されていた時刻から大幅に遅れ、日本時間の午前9時を過ぎても発表されず。ようやく発表されたのは、午前9時半前でした。ワルシャワは深夜の2時をまわっており、審査が深夜まで白熱していたことが伺えました。

もうすぐ発表、と言ってからが長いのがショパンコンクール。待つ方も大変ですね。

最終的に8人のコンテスタントの方々が入賞することになりました!入賞者のみなさん、本当におめでとうございます!!

これまでの演奏と共に、審査結果をまとめておきたいと思います。

目次

第19回ショパンコンクール 最終審査結果

発表の様子はこちら。

発表前には前回入賞者である反田さんや小林さん、レオノーラさんが出演してお話しされていました。それに続いて、映画「ピアノフォルテ」監督ヤクブ・ピョンテクさんのインタビューも。この映画もショパンコンクール好きとしては映画館で観たかったのですが、期間中はコンクールを追うのに必死で、結局まだ見ることができていません。

その後、日本時間の6時頃からは前回と同じく出演者の座談会もありました。

いよいよ発表という時には、ファイナリストがずらっと勢揃いして、こちらまで緊張してしまいました。

5時間近い動画ですが、発表はラスト15分くらいです。

最終順位

入賞

第1位 Eric Lu エリック・ルー(アメリカ・27歳)【ファツィオリ】
第2位 Kevin Chen ケヴィン・チェン(カナダ・20歳)【スタインウェイ】
第3位 Zitong Wang ズードン・ワン(中国・26歳)【カワイ】
第4位 Tianyao Lyu ティエンヤオ・リュウ(中国・16歳)【ファツィオリ】
    Shiori Kuwahara 桑原志織(日本・29歳)【スタインウェイ】
第5位 Piotr Alexewicz ピオトル・アレクセヴィチ(ポーランド・25歳)【カワイ】
Vincent Ong ヴィンセント・オン(マレーシア・24歳)【カワイ】
第6位 William Yang ウィリアム・ヤン(アメリカ・24歳)【スタインウェイ】

入選

  • Tianyou Li ティエンヨウ・リ(中国・21歳)【スタインウェイ】
  • Miyu Shindo 進藤実優(日本・23歳)【スタインウェイ】
  • David Khrikuli ダヴィッド・フリクリ(ジョージア・24歳)【スタインウェイ】

特別賞

マズルカ賞   Jehuda Prokopowicz イェフダ・プロコポヴィチ(ポーランド)
コンチェルト賞 Tianyao Lyu ティエンヤオ・リュウ(中国)
ソナタ賞    Zitong Wang ズードン・ワン(中国)
ポロネーズ賞  Tianyou Li ティエンヨウ・リ(中国)
バラード賞   Adam Kałduński アダム・カウドゥンスキ(ポーランド)

日本人では、桑原志織さんが4位入賞。日本人の入賞は第18回大会(2021年)に続いての連続入賞となりました。

今回の大会では、第18回(2021年)の反田恭平さん、第8回(1970年)の内田光子さんの日本人最高位である第2位を上回ることは叶いませんでした。

管理人

入賞、入選されたみなさん、本当におめでとうございます!

第19回ショパンコンクール 入賞者のプロフィールと演奏リンク

第1位:Eric Lu エリック・ルー

演奏ピアノ:ファツィオリ

1997年生まれ、アメリカ・マサチューセッツ州出身の27歳。カーティス音楽院修了。ロバート・マクドナルド、ジョナサン・ビス、ダン・タイ・ソンに師事。リーズ国際ピアノコンクール第1位(2018年)。前々回の第17回大会にて17歳の若さで第4位入賞(2015年)。
ワーナー・クラシックスと専属契約を結んでいる他、ムーティ指揮シカゴ響、オルソップ指揮ロンドン響など主要オーケストラとの共演も多数。

第1ステージ

第2ステージ

第3ステージ

ファイナルステージ

第2位:Kevin Chen ケヴィン・チェン

演奏ピアノ:スタインウェイ

2005年生まれ、カナダ・カルガリー出身の20歳。 現在は、ハノーファー音楽演劇メディア大学でアリエ・ヴァルディに師事。これまでに、コリーン・アスパリア、クシシュトフ・ヤブウォンスキ、マリリン・エングルのもとで学ぶ。ジュネーヴ国際音楽コンクール優勝(2022)、ルービンシュタイン国際ピアノコンクール優勝(2023)など実績は十分。作曲も手がける。

第1ステージ

第2ステージ

第3ステージ

ファイナルステージ

第3位/ソナタ賞:Zitong Wang ズードン・ワン

演奏ピアノ:カワイ

1999年生まれ、内モンゴル自治区フフホト出身の26歳。北京の中央音楽院附属中学で学んだのち、カーティス音楽院でモンチェ・リウ、エレノア・ソコロフに、ニューイングランド音楽院でダン・タイ・ソンに師事。フェルッチョ・ブゾーニ国際ピアノコンクール第6位(2023年)。

第1ステージ

第2ステージ

第3ステージ

ファイナルステージ

第4位/コンチェルト賞:Tianyao Lyu ティエンヤオ・リュウ

演奏ピアノ:ファツィオリ

2008年生まれの16歳。中央音楽院附属中等学校に首席で入学。ポズナン音楽院でカタジナ・ポポヴァ=ズィドロンに師事。エトリンゲン国際ピアノコンクールAグループ(15歳以下)第1位(2024年)。ザルツブルク・チェンバー・ソロイスツや寧波交響楽団と共演。

第1ステージ

第2ステージ

第3ステージ

ファイナルステージ

第4位:桑原志織

演奏ピアノ:スタインウェイ

1995年生まれ、東京都出身の29歳。東京藝術大学を最優秀の成績で卒業し、ベルリン芸術大学ではクラウス・ヘルヴィッヒのもと修士課程を修了。マリア・カナルス国際音楽コンクール(2016年)、ヴィオッティ国際音楽コンクール(2017年)、フェルッチョ・ブゾーニ国際ピアノコンクール(2019年)、ルービンシュタイン国際ピアノコンクール(2021年)で第2位など、数々の主要国際コンクールに入賞。スタインウェイ賞(ベルリン)受賞(2022年)。今年のエリザベート王妃国際コンクールではファイナルに進出。

第1ステージ

第2ステージ

第3ステージ

ファイナルステージ

第5位/マズルカ賞:Piotr Alexewicz ピオトル・アレクセヴィチ

演奏ピアノ:カワイ

2000年生まれ、ポーランド・ヴロツワフ出身の25歳。カロル・リピンスキ音楽院を経て、現在チューリヒ芸術大学にてコンスタンチン・シェルバコフに師事。ニコライ・デミジェンコのもとでも学ぶ。ポーランド国内ショパンコンクール優勝(2017年・2020年)、ヒルトンヘッド国際ピアノコンクール第2位(2025年)など多くの入賞歴を持つ。今年のヴァン・クライバーン国際ピアノコンクール・セミファイナリスト。

第1ステージ

第2ステージ

第3ステージ

ファイナルステージ

第5位:Vincent Ong ヴィンセント・オン

演奏ピアノ:カワイ

2001年生まれ、マレーシア・ペナン島出身の24歳。マレーシアの著名なピアニスト・作曲家ング・チョン・リムのもとで学ぶ。現在は、ハンス・アイスラー音楽大学でエルダル・ネボルシンに師事。エリザベート・レオンスカヤ、ナターリア・トゥルルらの教えも受ける。第19回ロベルト・シューマン国際音楽コンクール第1位(2024年)。

第1ステージ

第2ステージ

第3ステージ

ファイナルステージ


第6位:William Yang ウィリアム・ヤン

演奏ピアノ:スタインウェイ

2002年生まれ、ニューヨーク出身の24歳。カーティス音楽院を経て、ジュリアード音楽院でロバート・マクドナルドに師事。ミッドウエスト国際ピアノコンクール第2位(2014年)、トーマス&エヴォン・クーパー国際コンクール第6位(2018年)、全米ショパンピアノコンクール第1位(2025年)。

第1ステージ

第2ステージ

第3ステージ

ファイナルステージ

管理人

入賞者のみなさん、本当におめでとうございます!

この期間でたくさんのステキな演奏を聴かせていただけて、ほんとうに幸せでした。

これまでも幾度となく聴いてきたショパン作品ですが、ピアニストによって音色や解釈が違って新たな面が見えてくる。ショパンコンクールでは、短期間にショパンばかり聴くことになるので、発見が多くて楽しかったです。

こんなに素敵な作品をたくさん作ったショパンのすごさも改めて感じました。

また、新たな推しピアニストにも出会えました♪

コンテスタントのみなさんにとっては大変なコンクールだったと思いますが、発表前の様子とかを見ていると、みなさん充実していたのが伝わってきて、本当にすごい方々ばかりだと思いました。

今後のご活躍も楽しみにしています!!!

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